桜紋の扉―自殺防止への取り組み、納骨堂「帰郷庵」へのご納骨、供養の意義などについてご紹介します。
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後世に伝えたいこと(4)



安倍総理の書簡


冒頭で述べたように、東日本大震災から2年がたった平成25年3月11日、天皇皇后両陛下のご臨席のもと、国立劇場で、政府主催の「東日本大震災2周年追悼式」が執り行われました。

残念ながら、中国と韓国の代表は出席しませんでしたが、安倍晋三首相は、次のようなコメントをFcebookに投稿しました。

3月11日の東日本大震災慰霊式典に「台湾の代表の取り扱い」を理由に中国が欠席いたしました。
 昨年行われた慰霊式典では、台湾の代表は招待され出席していたにも関わらず、名前すら読み上げられませんでした。
 震災発生時、台湾は世界のどの国よりも多額の200億円を超える義援金を贈ってくれた大切な日本の友人です。
 台湾の人々の気持ちを傷つける非礼な対応でした。
 今年はこの対応を改め、台湾に対し感謝の意を込めて「指名献花」をしていただくことにいたしました。
 このことに対して中国が代表を送らなかったことは大変残念なことであります。しかし私達はこれからも礼儀正しくありたいと思います。
 そして多くの支援をいただいた台湾をはじめ全ての国に対して、感謝の思いでいっぱいであります。

中国は、台湾を独立国として認めていませんが、それを踏まえた上で、毅然とした態度で、震災を支援してくれた台湾に感謝の意を表した安倍首相の行動は、一国の首相として当然だと思います。


韓国人の批判とフランス人の反論


ところが、それを見た一人の韓国人が、Facebookに、安倍総理を批判する投稿をしたのです。

震災でなくなった方々にはご冥福をお祈りしています。
 しかし、自民党政権のような保守ふりしている既得権&機会主義者のようなあんた達は理解できません。
 段々、右に行ってみてください。右に行けば行くほど、それがあんた達の首を縛ることになるはずです。よく考えてください。
 過去の事を周辺国に謝罪しない限り、あんた達がいつも叫んでいた「脱アジア」は絶対できないと思います。
 過去の事を謝罪したドイツを見習ってください。同じ敗戦国なのに違いますね。日本の責任ある行動を楽しみにしています。

それを見たフランス人のディヴィッドさんが、次のように怒りの反論をしました。

そんなんだからあなたたち韓国人は、現在最も世界で嫌われていて、それをまったく自覚できていない残念な民族なんだよ。
 日本は中国、韓国に対してドイツとは比較にならないほどの補償と経済援助を行って、それをあなたたちの国は受け入れているの。
 それをあなたたちの馬鹿な国家は、馬鹿な民衆に伝えずに、いつまでも思想教育で謝罪と賠償を求め続けさせる乞食根性を植えつけているってわけ。
 60年以上前のこと、しかも謝罪どころか今のあなたたちの生活を劇的に発展させるほどの経済援助を行った後なのに。
 大戦の謝罪を今まさに起きていることかのように騒ぐあなたたちの頭はおかしい。
 さらに言わせてもらうと、第二次大戦においてのドイツ、イタリアの行ったことは決して許されることではないし、その意識は我々フランス、欧州の各国もしっかり持っている。
 しかし、それらは国家としては償いを行っている。日本も同様にあなたたちの国に償いは行っている。
 では、何が違うのか?
 それは、私たちは前を向いて同じ欧州の人間同士あらためて平和に向かって団結し、発展を目指しているのに対して、あなたたち韓国人、中国人は更にしつこくゴネ続けることで金を日本から揺すり取ることしか頭にない。
 後ろを向いて自国がいかに狂っている国家であるか?ということから目を逸らしているからである。
 あなたたち韓国と中国以外の国から見ると、日本が気の毒でならない。
 あと、今回の安倍総理の行為は他の国から見て当然であることで、別に褒め称えることではないのです。
 私は今回の安倍総理の行動は評価することではないと思う。台湾の人も感謝する必要はない。礼には礼をという精神は国家間に最低限持っておかなければならないものだからだ。
 そして、政治問題を持ち上げて犠牲者への追悼の気持ちを表明しない、あなたたち韓国、そして中国という国家の非礼は世界から見て、ありえないほど異常なのです。
 日本に住んでいてこのようなことも感じ、学ぶことができないあなたは、これ以上、日本にいる必要はないと思います。


中国人に対するディヴィッドさんの反論


すると、そのコメントを読んだ一人の中国人が、「謝罪もなく、お金だけ貰えればそれでアンタは許せるの?」とコメントをしたので、ディヴィッドさんは、更にこう反論しました。

金銭の賠償以外にも日本はあなた達に対して何回も謝罪している。それを知らない己の無知を知りなさい。
 日本、日本人を今なお殺人者扱いしてそのような呼ばわり方をするから、あなた達中国人は愚かなのです。
 あなた達中国は、第二次世界大戦の後にチベットという国を武力で侵攻して、多くの人を殺して、今なおまともな人権の無い制圧を続けている。(注1)
 そして、それを内政問題だと馬鹿な主張をする。
 そして、ことあるごとに、台湾という国家の国際舞台での活躍を妬み、妨害している。
 私から見たら、あなた達の国家の方が悪質だ。現在を見なさい。あなた達の国は現在進行形で殺戮国であり、侵略者だ。

こう言って、中国人と韓国人を痛烈に批判したのですが、中国はチベットばかりか、チベット自治区と接する親日国と言われるブータン王国の領土にも侵入し、すでに兵庫県の面積に匹敵するブータンの国土を実効支配している事は、周知の事実です。

あの東日本大震災が起こった2011年の11月20日に、ブータン国王夫妻が来日され、国王が行った国会での演説は、日本国民に大いなる感銘を与えましたが、そのブータンを圧倒的な武力を以て侵略しつつある事実を見ても、「あなた達の国は現在進行形で殺戮国であり、侵略者だ」というディヴィッドさんの指摘は、全く的を射ています。

同じく中国に「新疆ウイグル自治区」と呼ばれる地域がありますが、ここも元は「東トルキスタン」というイスラムの国でした。ところが、18世紀に清朝に征服され、更に19世紀には「新しい領土」を意味する「新疆」という名の一つの省として中国共産党の支配下に置かれ、激しい弾圧によって、多くの東トルキスタンの人々の命が奪われてきました。

そして、大量の漢族の移住と、中国共産党による民族浄化政策の下、「計画生育」と言う名目で数百万の赤ちゃんの強制中絶が行われ、また「政治犯」として数万人単位の人々の処刑が執行されています。

現在も中国は東トルキスタンを自国領土に組み入れ、征服を続けていますが、これが中国の実態なのです。

「弱気を助け強気を挫く」どころか「弱気を挫く」姿勢を取るのが、中国ですが、いずれにしても、ディヴィッドさんが言おうとしているのは、「受けた恩を忘れ、恩を仇で返すような真似は決してしてはならない。それは人間として守るべき最低限の礼儀であり、世界の常識である」という事だと思います。

トルコやイスラエルが行動で示してくれているように、そして私たちもスリランカやトルコやイスラエルに行動で報いているように、恩を受けたら、必ずその恩に報いるという、人間としてなすべき当たり前の事が出来ないようでは、やがて誰からも信用されなくなるでしょう。

勿論、中国や韓国の人々が、自由に発言できる私達日本人とは違い、自由な言論を封じられているという負の側面を背負わされている事も、否定できない事実です。

中国は、ご承知のように、Facebookやツィッターは無論の事、ネット掲示板への書き込みなども、常に政府によって監視され、政府に都合の悪い発言はすぐに消去されるという検閲国家、情報操作国家です。

また韓国でも、掲示板へ書き込みをするには、住民登録番号を入力する必要があり、政府が国民の意見を逐次追跡できるようになっている環境下では、自由な発言が出来る筈もなく、国民の発言は暗黙のうちに封殺されているのが、現実です。

すでに政界を引退した某政治家達が、尖閣諸島をめぐり、日本に不利な発言をして物議を醸していましたが、たとえそうであったとしても、日本は、誰もが自由な発言をすることが保障されている国なのです。これが中国や韓国なら、即刻に逮捕され、厳しい尋問にさらされていた事でしょう。

政府にとって都合のよい事しか教えられず、政府に都合の悪い発言をしようものなら、逮捕も覚悟しなければならないという、日本では考えられない事が、かの国では平然と行われている現実を考えれば、一部の特権階級に牛耳られている独裁国家の一番の被害者は、彼ら国民なのかも知れません。

ディヴィッドさんは、「金銭の賠償以外にも日本はあなた達に対して何回も謝罪している。それを知らない己の無知を知りなさい」と言っていますが、常に政府の監視下に置かれ、真実の情報を知らされず、無知にならざるを得ない彼らの教育環境、生活環境を考えれば、彼らに対する同情の念さえ湧いてきます。


非を嫌うことなかれ、ただ般若を尊重す


道元禅師の言葉に、「無上菩提を演説する師に値わんには、種姓を観ずることなかれ、容顔を見ることなかれ、非を嫌うことなかれ、行いを考うることなかれ、ただ般若を尊重す」という言葉があります。

「み仏の教えを説く師に遇おうと思えば、その人の氏素性(生まれ)や顔かたち(容姿)や、過去のあやまちや、常日頃の行いを見てはなりません。ただその人がいま説いている真理(般若の智慧)を尊重しなさい。それが法を求める者の最も大切な心得です」という意味ですが、これは、人はみな刻一刻と成長しているのだから、その人の過去の行いを見て、その人の現在を判断してはならないという、道元禅師の戒めです。

ご承知の通り、仏教は、一神教のように全知全能の神が説いた教えではなく、かつて罪や過ちを犯した凡夫が、過去の行いを悔い改め、日々成長しながら他の人々を救い、ついには仏の位に上ろうとする教えであり、その為には何が大切かを説いています。

もし過去に罪を犯した者は、人に法を説く資格がないとか、苦しむ人を救う事は出来ないという事になれば、お釈迦様も阿弥陀様も、お地蔵様も観音様もみな、かつては過ちを犯し、迷いもした凡夫の時代があった訳ですから、あらゆる仏や菩薩を否定しなければならなくなるでしょう。

それは、人間の進歩も成長も向上心も一切認めない、ただわが身だけが正しいとする独善以外の何ものでもありません。

そもそも、この世に一度も罪を犯した事のない人間などいるのでしょうか。どんなに立派な人格者と言われる人であっても、過去を遡れば少なからず過ちを犯しているものであり、過去に過ちを犯した事のない人間など一人もいないと思います。

それは国についても同じであり、日本も、かつては、大きな過ちを犯した時期がありました。しかし、過去に過ちを犯したのは、日本だけではありません。アメリカもヨーロッパの国々も、そして日本を非難する近くて遠きアジアの一部の国々も、過去に遡れば、数々の過ちを犯してきたのです。

ディヴィッドさんが指摘しているように、それら一部の国々は、過去においてだけでなく、一方で日本を非難しながら、他方で自国民はおろか、他国の人々をも抑圧し、人権を踏みにじり、いまなお数々の過ちを犯しているのです。

過去に世界各地で植民地を作り、多くの人々を支配してきた欧米の国々が、いまも相変わらず当時のまま、何の進歩も遂げていないのかといえば、決してそうではなく、人間がそうであるように、彼の国々もまた、絶えず進歩し成長しているのです。

日本もまた、かつての過ちを二度と繰り返さない為に、多くの国々を支援しながら、日々進歩し成長しているのです。それが、今の日本の姿であり、かつて過ちを犯した日本の姿は、もはやそこにはありません。

支援を必要とする国々への日本からの支援は、今も現在進行形で続けられ、多くの国々からは、感謝の念をもって迎えられていますが、これこそ、今の日本の姿を象徴する何よりの証拠ではないでしょうか。

これらの国々から感謝の念が寄せられているのは、支援を受けた国々の人々が、受けた恩を忘れないという当たり前の常識を持っているからですが、哀しいかな、過去を見る目しか持てない一部の国々には、いつまでも過去に立ち止まったまま、時計の針を前に進める事が出来ずにいる人々がいる事も事実です。

ディヴィッドさんが、
今回の安倍総理の行為は他の国から見て当然であることで、別に褒め称えることではないのです。私は今回の安倍総理の行動は評価することではないと思う。台湾の人も感謝する必要はない。礼には礼をという精神は国家間に最低限持っておかなければならないものだからだ。
 と言っているように、安倍総理が台湾に対して感謝の言葉を述べたのは、援助をしてくれた事に対する、国家を代表する総理大臣として当然の行為であって、決して特別な事をした訳ではないと思います。

ディヴィッドさんは、その当たり前の事が当たり前に出来ない人々や国こそ、世界の中では異常であり、非常識であり、非礼なのだと言っているのです。

ディヴィッドさんが言うように、私たちは、受けた恩を決して忘れない国民でありたいし、その心をしっかり子々孫々に伝えていかなければなりません。

そして、この心こそが、後世に伝えてゆかねばならない最も大切な、先人から受け継いできた日本人の心の財産ではないかと思います。

合掌

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(注1)「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の記事によれば、「2006年以降、チベット地方における社会主義新農村建設計画のもと、200万人超のチベット民族が、政府命令による家屋の改築、あるいは新築を通じチベット自治区(TAR)内に強制移住させられた。チベット高原東部の何十万人もの遊牧民たちも、社会主義新農村に移住あるいは定住させられている」という事です。
また「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の中国部長、ソフィー・リチャードソン氏が、「大規模な代替住居建設・強制移住政策により、チベット農村人口が改造されてゆく様は、毛沢東時代以後、前例のないスケールとスピードだ。その生活様式を根本から変えてしまう諸政策の策定において、当のチベット民族が発言権を持っていない。すでに極めて強い抑圧状況にあるなかで、異議を申し立てることさえできないのだ」 「チベット民族が中国政府支配のもとで何らかの自治を享受しているのが作り話にすぎないということが、チベット民族の発言権が全くない大規模な代替住居建設・強制移住政策によってさらけ出された」と指摘しているように、中国政府のチベット人に対する人権蹂躙は徹底していると言っても過言ではないでしょう。
そのチベット抵抗運動の象徴的存在となった不屈の少女が、チベット仏教の尼僧ガワン・サンドルで、今も拷問の後遺症に悩まされながら、チベットの自治回復を求め続けている。

 

 

『囚われのチベットの少女』
著者:フィリップ・プルサール
著者:ダニエル・ラン
翻訳:今枝由郎
トランスビュー (2002/5/20)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

道元禅師

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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