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不変の立ち位置(3)

─いつでも、どこでも高野山法徳寺―



魂の故郷への里帰り


菩薩様の道歌に、
  生まれ出た ふるさと今はなけれども
    高野(たかの)の奥こそ われが故郷
  故郷を 何処と問う人あるならば
    高野の山と われは答えん
 と詠われているように、この歌を見れば、菩薩さまが、不変の立ち位置を、魂の故郷である高野山に決めておられたことがよく分かります。

菩薩様は、三重県多気郡宮川村という所でお生まれになりましたが、肉身の故郷は、諸行無常の世の中にある仮の故郷ですから、いつか無くなる定めにあります。

歌に詠われている通り、菩薩さまの肉身の故郷はすでにありませんが、肉身の故郷がないからと云って案ずる必要は全くありません。何故なら、私たちの魂の故郷であり、不変の立ち位置である高野山法徳寺がなくなる事はありえないからです。

平成18年、御同行の久保富明さんから、一通のお手紙をいただきました。

昨年、11月に焼失致しました実家が再建されて、10月28日に新築祝いをするとのご案内をいただきました。一年足らずの間に、立派に再建されましたのも、お大師様、菩薩様を、昔から深く信じる人々のため、尊いお計らい、お導きをなさって下さったお蔭と、有り難く感謝申し上げております。
 でも、私は、軽い風邪を引いて、お祝いに行けませんでした。というより、どうしても行く気持ちにはならなかったのです。私の帰るところは、宗教成合の郷・高野山法徳寺以外、どこにもない事をはっきりと悟らせていただきました。

久保さんは、風邪を引いて体調を崩したため実家の新築祝いに行けなかったのですが、行けなくて良かったと書いておられます。何故なら、そこは私の本当の故郷ではなく、高野山法徳寺以外に帰るべき故郷はないと、はっきりわかったからです。

勿論、立ち位置が決まったからといって、病気をしない訳でも、怪我をしない訳でもありません。肉体がこの世にある限り、何らかの災難に遭うこともあるでしょう。

しかし、立ち位置が、「いつでも、どこでも高野山法徳寺」と決まれば、肉体が病んでも、傷ついても、心が病むことは決してないのです。


立ち位置がない状態


世の中には、立ち位置が決まっていないお方や、まだ立ち位置を見つける事が出来ずに迷っているお方が大勢おられますが、立ち位置が決まっていないということは、例えれば、無重力状態の中にいるようなものです。

いま350キロメートル上空の地球周回軌道を、国際宇宙ステーションが、時速2万8千キロのスピードで回っていますが、2万8千キロと言えば、時速500キロで走るリニアモーターカーの56倍、時速1000キロで飛ぶ音速旅客機の28倍という猛烈なスピードです。国際宇宙ステーション />

そのスピードに耐えなければならない宇宙飛行士は大変そうに見えますが、宇宙ステーションの中は無重力状態にありますから、スピードはまったく感じません。

無重力状態の中では、船内にあるものはすべて、何かに固定しておかないとフワフワ浮かんでしまいますから、宇宙飛行士は、何かに掴まったり、体を何かに固定して、作業や実験を行っています。

立ち位置が無いという事は、まさに無重力状態の宇宙ステーションにいるのと同じなのです。

つねに不安定な状態に置かれていますから、例えば、相撲を取ろうとしても、自分の体が回ってしまい、相撲になりません。野球のバットを振っても、振った自分の体が一緒に回転し始めますから、バットも振れません。

体の軸があれば、軸を中心に相手を投げたり、バットを振ったり出来ますが、無重力状態の中では、肝心の軸が無いから、何も出来ないのです。

それと同じで、人生も心の軸となる立ち位置が決まっていないと、病気をしたり、不都合な事に遭遇した時、絶えず心が揺れ動きますから、安らかな日々を送ることが難しくなるのです。


心柱を持つことの大切さ


世の中の動きが益々複雑化し、日夜、厳しい競争にさらされている現代人の中には、人生の浮き沈みの中で、様々なストレスを受けて、うつ病を発症したり、自殺したりする人も少なくありませんが、その原因の一つが、心の軸となる立ち位置の欠如であることは間違いありません。

東日本大震災で、多くの人命が犠牲となり、地震や津波で直接亡くなる方だけでなく、避難所で不自由な避難生活を強いられ、様々なストレスを受けて、災害関連死といわれる、災害に伴って亡くなるお方も大勢いましたが、改めて人類の歴史を振り返ってみますと、度重なる天変地異との果てしない闘いの歴史と云っても過言ではないでしょう。

今まで人類は、天変地異に見舞われるたびに、なすすべもなく翻弄され、多くの犠牲者を出し、涙を流してきましたが、それでも先人たちは、何もせずにただ傍観していた訳ではなく、天変地異の脅威から少しでも身を守ろうと、智慧を絞って闘ってきたのです。

例えば、日本が世界に誇るべき建築技術の結晶ともいえる三重塔や五重塔を見れば、いかに先人たちが智慧を絞って天変地異と闘ってきたかがよく分かります。

御承知のように、三重塔や五重塔の中心には、心柱と呼ばれる太い柱が据えられ、地震が起こっても、心柱が、地震の揺れと反対方向に動いて、揺れを逃がすようになっています。稀勢の里

この心柱の力を生かして作られたのが、電波塔として世界一(634メートル)の高さを誇る東京スカイツリーです。

東京スカイツリーの中心にも、三重塔や五重塔の心柱に相当する太い鋼鉄の柱が据え付けられ、地震の揺れを逃がすようになっています。

しかし、この心柱を最も必要としているのは、実は私たち自身なのです。

様々な試練や災難や病気や、自分にとって不都合な出来事に遭遇すると、人間の心は不安や苦しみという大きな揺れと闘わなければなりません。

しかし、心柱(心の軸、立ち位置)さえあれば、その揺れを逃がし、心の不安や苦しみを解消してくれるのです。

心柱を持たなければ、その揺れをまともに受け、それが大きなストレスとなって、うつ病を発症したり、自殺したりする要因となるのです。

諸行無常の世の中で生きていかなければいけない以上、自分の思い通りにいかないことや、不都合なことに遭遇して浮き沈みするのは止むを得ませんが、だからこそ、私たちには、頼りとなる心柱が必要なのです。

心柱は、不都合な事がわが身に降りかかってきても、その揺れを逃がし、無害にしてくれる世界一頼もしい味方なのです。

合掌


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