桜紋の扉―自殺防止への取り組み、納骨堂「帰郷庵」へのご納骨、供養の意義などについてご紹介します。
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残心の教え(3)



長谷寺での出来事


姿が見えなくなるまでお見送りするという残心で、思い出すことがあります。

菩薩さまが西国霊場八番札所・長谷寺へ行かれた時の事です。

長谷寺の門前町の入り口に有料の駐車場があり、受付の男性に、「奥に駐車場はありませんか?」と尋ねると、「ありません」と言われたので、駐車料金を払って車を止め、そこから歩かれたのですが、長谷寺の山門まで行くと、すぐ横に無料の駐車場があったのです。長谷寺

お参りを済ませて駐車場まで戻ると、受付で女の人が待っていて、「先ほどは申し訳ありませんでした。主人に、お金を返して謝っておいてくれと云われたので、お待ちしていました」と云われるので「どうしたんですか?」と尋ねると、「足を滑らせて溝に落ちて、足の骨を折る大けがをして、先ほど救急車で運ばれていきました」と云って、払った駐車料金を返してくれたそうです。

昔から、お金は「お足」とも云われるように、この男性は、長谷の観音さまに、お足を折られ、嘘を言って欲なことをすると、それ以上に大損をし、痛い目を見なければならないことを、身を以て思い知らされたのです。

菩薩道を歩んでおられる菩薩さまから、嘘を言って駐車料金を巻き上げようとしたわけですから、観音様のお仕置きが厳しかったのは当然と云えましょうが、足を折られて痛い思いをしたのみならず、お足(お金)まで取り上げられたのですから、さぞショックだったことでしょう。

奥さんも、車が見えなくなるまで、手を合わせて、菩薩さまの車を拝んでいたそうですから、相当ショックだったに違いありません。

主人が犯した罪を代わって懺悔する気持ちで、拝んでいたのでしょうが、見えなくなるまで拝んでいたのが、せめてもの奥さんの残心の現われだったのかも知れません。

脇坂リヨさまは、「神仏の力を見くびっていやはると、本当に恐いどすえ」とおっしゃっておられますが、欲ほど恐いものはないのです。


カルロス・ゴーン元会長の奢り


欲ほど恐いものはないと言えば、報酬の半分の約50億円を有価証券報告書に記載していなかったとして、部下のグレッグ・ケリー取締役と共に逮捕された日産自動車のカルロス・ゴーン元会長も、欲の恐さを身に染みて味わった一人でしょう。

カルロス・ゴーン元会長といえば、以前から高額な役員報酬を得ていることで話題になっていましたが、2011年3月期〜2015年3月期までの報酬額を、有価証券報告書に約49億8700万円と記載していながら、実際はその2倍の約100億円の報酬を得ていた事が、内部告発によって明らかになりました。

外国では、社員のために会社があるという考え方をする風潮があり、会社から高額の報酬を受けるのは当然の権利と考えているようです。カルロス・ゴーン

その証拠に、2017年の役員報酬ランキングトップ5には、いずれも外国人経営者が名を連ねています。

トップが、2015年から2017年までの三年間、ソフトバンクの役員をしていたニケシュ・アローラ元副社長で、僅か一年間に、103億4千万円の報酬を得ています。

二位も同じくソフトバンクのロナルド・フィッシャー副会長で24億2千万円、三位がソニーのマイケル・リントン元執行役員で11億4千万円、四位に日産自動車のカルロス・ゴーン会長で10億9千万円、五位が武田薬品のクリストフウェバー社長で10億4千万円で、いずれも一年間の報酬が10億円を超えています。

驚かされるのは、首位となったソフトバンクのニケシュ・アローラ元副社長の報酬で、2015年の報酬が、契約金込みで165億円、2016年が64億7800万円、2017年が193億4千万円で、僅か3年間に、333億円もの役員報酬を得ているのです。

しかも、この方は、退社時に、68億円の退職金も受け取っているため、僅か三年の間に、ソフトバンクから400億円もの報酬を得たことになります。

この方は、ソフトバンクの孫正義会長が、自らの後継者として指名した人物ですから、それ相応の報酬なのかも知れませんが、結局、この方は後継者になれずに退任しました。

役員報酬は個人が勝手に決められるものではなく、株主総会で決まるものですから、部外者がとやかく言うべき事ではありませんが、問題は、高額の報酬に見合う社会的責任を果たしているか否かという事です。

先ほど、大相撲の横綱は、「残心」の手本にならなければいけない立場にいる力士だから、負けた者に対する思いやりの心(残心)を忘れてはならないという話をしましたが、会社のトップにいる人間も、それだけの責任が、社員や社会に対してあることを忘れてはなりません。

納めるべきものは、正直に申告して納めるのが、上に立つ者の社会的責任であり、自らの報酬を偽って申告するなど、言語道断と言わねばなりません。

カルロス・ゴーン元会長が逮捕されたのは、様々な策を弄して、社会的責任を逃れようとしたその付けが廻って来たものであって、まさに自業自得と言えましょう。

脇坂リヨ様が、「神仏の力を見くびっていやはると、本当に恐いどすえ」とおっしゃっておられるように、カルロス・ゴーン元会長は、貪欲の恐さを世界中に知らしめてくれたのです。

その意味では、反面教師として、その社会的責任を果たしてくれているのかも知れません。

合掌


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