桜紋の扉―自殺防止への取り組み、納骨堂「帰郷庵」へのご納骨、供養の意義などについてご紹介します。
桜紋の扉 法徳寺の扉 御祈願の扉 汗露水の扉 御法歌 法話の扉 帰郷の扉 升紋の扉
信者を作らない理由法話の小部屋御同行の体験談

悟り(仏法)こそ救いなり(4)



五人の僧侶の解答


2011年に芸能界を引退した島田紳助氏が司会をする『お坊さんがズバリ解決・紳助の駆け込み寺!』という番組がありました。

覚えておられるお方もいると思いますが、熱血和尚、やんちゃ和尚、おねぇ和尚、東大卒和尚、癒し系僧侶(尼僧)と名付けられた男女五人の僧侶が、相談者の悩みに回答するという内容の番組で、私が見た時は、整形手術に踏み切れない一人の女性からの相談でした。

先ず相談者の話を聞いたタレントさんたちが、「今のままで良い」と言うグループと、「整形した方が良い」と言うグループに分かれ、司会者が、その回答を選んだ理由を聞いていきます。

その後で、五人の僧侶にも同じ質問をするのですが、その時は、四人が「今のままで良い」という回答、一人が「整形した方が良い」という回答でした。

この相談者の女性は、小さい頃から、容姿に劣等感を抱き、彼氏も全く出来ず、思い切って整形手術をすれば人生が変わるのではないかと考えたものの、どうしても最後の決心がつかないので、この番組に出演したのですが、相談の結果は、出演しているタレントさんたちも五人の僧侶も、「今のままで良い」という意見と、「整形した方が良い」という意見に分かれたのです。

最終的にどちらが良いかを決めたいと思い相談にやって来たのに、相談を受けた出演者の意見が再び二つに分かれたのですから、この女性の迷いは益々深まったのではないでしょうか?

皆さんが回答者だったら、何と答えられたでしょうか?


問題はどこにあるのか?


この女性には、解決しなければならない問題が二つあります。

一つ目は、進むべき道が二つあるという事です。今のままで生きるか、整形するか、道は二つに一つですが、今の彼女にとって決断するのは至難の業と言えましょう。

これからの人生がかかっている以上、先の見えない彼女に、迷うなという方が無理な話で、本人にとってこれほど深刻な問題はありません。

しかし、一つだけ確かな事があります。それは、今のままでいる限り、彼女はいつまで経っても迷い続けなければならないという事です。

二つ目は、この女性が、自分で結論を出せない事です。こちらの方がより深刻で、彼女が真っ先に解決しなければならない根本的な問題と言っていいでしょう。

何故他人に相談しなければ結論が出せないのかと言えば、自分の決断に自信がもてないからですが、自分の決断に自信が持てない人が、果たして他人に相談して決断出来るでしょうか?

結果は明らかです。他人に相談しても、結局最後の決断は自分がしなければなりませんから、自分で決断出来ないお方は、他人に相談しても、やはり決断出来ないのです。

相談して決断出来るお方は、他人に相談しなくても決断出来ます。しかし、この女性は、まだそこまでの心が出来ていませんから、他人に相談しても、最後の決断が出来ません。

ですから、自分で決断出来ない今のままで良い筈がありません。彼女は変わらなければならないのです。

問題はどう変わるかですが、残念ながら、整形手術が絶対成功するという保証がない以上、いまの状況で彼女に整形手術を勧める事は出来ません。

もし失敗した時、自分の決断に自信が持てない彼女は、間違いなく後悔の念に苛まれます。

「取り返しの付かない事をしてしまった。整形などしなければよかった」と自分を責め、今まで以上に劣等感を抱くようになるでしょう。

それどころか、「整形した方が良い」と回答した人を逆恨みし、新たな罪を作るかも知れません。

自分で決断出来ない今の彼女に、「整形手術をした方が良い」と言うのは、余りにも無責任と言わざるを得ません。


占いや霊感の限界


彼女は、「今のままでいた方がよいか、整形手術をした方がよいか」という二つの道に迷い、自分一人では決断出来ないため、この番組に出演して回答を求めたのですが、相談を受けた五人の僧侶の回答もまた二つに分かれたのですから、まさに元の木阿弥と言っていいでしょう。

彼女の迷いは一層深まったのではないかと思いますが、実はこのような結果になる事は、最初から分っていました。何故なら、これが占いや霊感的判断の特徴だからです。

占いや霊感では、「今のままで良い」という選択肢と、「整形をした方が良い」という選択肢の二者択一しかありませんから、必ず結果が分れます。

仏法では、このように意見が分れる事はありません。仏法にはこのようは判断がありませんから、分かれようがないのです。

他の寺院の事は分りませんが、少なくとも、法徳寺ではこのような判断はいたしません。

様々な悩みを抱いて相談に来られるお方の殆どが、進むべき道に迷い、占いや霊感的判断を求めて訪ねて来られますが、「そのような判断は、ここではしておりません」とお答えすると、不思議な顔をされます。

どちらにすればよいかを判断してくれると期待して来たのに、「そのような判断はしません」と言われれば、「何故?」という気持ちになるのも無理はありませんが、そのような占いや霊感的判断をしないのは、二者択一的判断を求めている限り、正しい答えが出せず、いつまで経っても決断出来ない袋小路に入ってしまうからです。

島田紳助氏の番組に出演したこの女性も、まさにそのお一人と言っていいでしょう。

「整形手術をした方が良いか、しない方が良いか」という二者択一的判断を求めている限り、迷いを根本的に解決する事は難しいのです。

勿論、いずれか一つを単純に選ぶだけでよいのであれば、占いや霊感的判断を下せない事はありませんが、この女性にとって、整形手術をした方が良いのか、しない方が良いのかは、実のところ誰にも分りません。

整形手術をした方が良いのかも知れませんし、しない方が良いのかも知れません。つまり、どちらにも為り得る可能性がある以上、どちらが良いという判断は出来ないのです。

もし判断出来ると言われるお方がいるとすれば、甚だ無責任なお方と断言していいでしょう。判断した事と異なる結果が出た場合、そのお方は責任を負えません。

「整形手術をした方がよい」と回答した僧侶は、もし彼女が手術に失敗して、いまよりもっと劣等感を頂くようになった時、どう責任を負うのでしょうか?

また整形手術をすれば人生が変わるかも知れませんから、「今のままでよい」という回答も、無責任と言わざるをえません。

要するに、占いや霊感による二者択一的判断では、問題を根本的に解決する狂いのない正しい答えを導き出す事は出来ないのです。

ですから、彼女が占いや霊感に頼って、何らかの判断を求めている限り、問題の根本的解決にはほど遠く、彼女の迷いは果てしなく続いていかざるを得ないのです。


彼女が進むべき正しい道


「人間万事塞翁が馬」という諺があるように、彼女にとって、整形手術をした方がよいのか、しない方がよいのかは誰にも分りません。

分りませんから、判断した結果に対し、誰も責任を負えません。

ですから、「整形手術をした方がよいか否か」の判断を、軽々しくすべきではないのです。

彼女に対し責任を負えるのは彼女だけで、判断を下せるのも彼女しかいません。

しかし、自分で判断出来ないため、彼女は、『お坊さんがズバリ解決・紳助の駆け込み寺!』という番組に出演して、五人の僧侶に判断を仰いだのですが、残念ながら、僧侶の回答も、占い師や霊感者の判断と何ら変わらず、彼女の迷いを解くには程遠いものでした。

彼女の悩みは益々深まったに違いありませんが、彼女は一体どうすればよいのでしょうか?

思うに、彼女には「整形手術をした方がよいか、しない方がよいか」の判断を求める前に、しなければならない事があります。

それは、他人に頼らず、自分で判断出来る人間に生まれ変わる事です。先ずそれをしなければ、いつまで経っても前には進めません。それ以外に、彼女が迷いから抜け出す道はないのです。

判断を他人に委ねている限り、彼女が悩みから解放される事は絶対にありえません。

では、どう生まれ変わればよいのでしょうか?

私がいまここで申し上げられるのは、どちらの道を選んでも、”これで好し”と頷ける心、どのような結果が待っていても、在るがままを受け入れられる心を養うという事です。

整形手術が失敗しても「これで好し」、人から容姿について蔑まれても「これで好し」、彼氏が出来なくても「これで好し」、どんな不都合な結果になっても「これで好し」と、心の底から頷ける心になる事です。

彼女が迷うのは、整形手術に失敗したり、不都合な結果が降りかかってきた場合の様々な不安が拭い切れないからでしょうが、そのような分別心がある内は、悩みや不安を取り除く事は出来ません。

分別心を捨て、不都合な事もすべて在るがまま受け入れられる人間に生まれ変わらなければ、整形手術をしても、しなくても、結果は同じなのです。

合掌

平成26年12月2日


悟り(仏法)こそ救いなり(1)
悟り(仏法)こそ救いなり(2)
悟り(仏法)こそ救いなり(3)
悟り(仏法)こそ救いなり(4)
悟り(仏法)こそ救いなり(5)
悟り(仏法)こそ救いなり(6)
法話の小部屋Top


サイト内検索 help
 


法徳寺の草花と自然

いろは紅葉

いろは紅葉
(花言葉 大切な思い出)

 


法話の小部屋Topへ


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


高野山法徳寺(たかのやまほうとくじ) TEL:0551-20-6250 Mailはこちらから
〒408-0112 山梨県北杜市須玉町若神子4495-309 FAX:0551-20-6251 お問合せフォーム