桜紋の扉―自殺防止への取り組み、納骨堂「帰郷庵」へのご納骨、供養の意義などについてご紹介します。
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絆〜KIZUNA




絆〜KIZUNA

作詞・作曲  大西良空

生きていて くれさえ
 すれば どんな苦しみも
 ぼくがぬぐってみせると
 いって抱きしめた
 あふれる涙が あなたの胸を濡らして
 いついつまでも 光っていた

ほんの少し だけの
 やさしさと 微笑が
 どんな宝石 よりも
 大事だからと
 教えてくれた あなたと生きる喜び
 心に抱きしめ 生きてゆきたい

あふれる涙が あなたの胸にこぼれて
 私をやさしく 見つめていた

支えてくれた あなたと生きる喜び
 心に抱きしめ 生きてゆきたい
 あなたと一緒に 生きてゆきたい

 





沢田知加子さんのコンサート


平成23年11月6日(日)、山梨県北杜市高根町にある「八ヶ岳やまびこホール」において、「親子の絆を深めるふれあいコンサート」と題した沢田知加子さんのコンサートが催されました。当初は、3月に開催される予定でしたが、東日本大震災の影響で延期され、ようやくこの日に開催される事となりました。

沢田知加子さんと言えば、「会いたい」「Day by day」「gift」などのヒット曲で知られる歌い手さんですが、自殺防止を考えるコンサートでもあるというので、子供と一緒に聴きにいきました。

2時間余りのコンサートでしたが、自殺防止に関するお話や、東日本大震災以降、被災地を訪れて被災された方々への励ましを続けておられるお話などを含め、歌を通して、一人でも多くの人々に生きる力と希望を届けたいという願いと、多くの人々への感謝の気持ちを伝えたいという沢田さんご自身の思いが込められたステージに、客席は大きな拍手に包まれていました。

コンサートの中で特に印象深かったのは、「ありがとう」という曲にまつわるエピソードでした。

俳優の村井国夫、音無美紀子さん御夫妻が直面された数々の試練と、試練を乗り越えられたご夫妻の深い絆についてのお話でしたが、客席の誰もが大きな感銘を受けたのではないでしょうか。

お話によれば、或る日、女優の音無美紀子さんから、「私の還暦祝いのパーティで、長年私を支えてくれた主人に、感謝の気持ちを伝えたいのです。是非沢田さんの「ありがとう」という曲を歌って頂きたいのですが、お願い出来ますでしょうか」という依頼のお電話があったそうです。

当日お祝いのパーティ会場で、「ありがとう」を歌われた沢田さんは、何故音無美紀子さんが、この歌を通して、ご主人に感謝の気持ちを伝えたかったのか、その深い思いに接し、とても感動なさったそうです。


ご夫婦が向き合った数々の試練


音無美紀子さんと言えば、押しも押されもしないトップ女優のお一人ですが、音無さんの主演作「お登勢」というドラマで、予てよりあこがれていた村井国夫さんと競演したのがきっかけで交際が始まり、その後結婚されて、女の子と男の子を相次いで授かり、まさに幸せいっぱいの結婚生活でした。

ところが、順風満帆と思われていた矢先、男の子が自閉症と診断されるという大きな試練に直面されるのです。

ご夫婦の努力の甲斐あって自閉症は快癒し、音無さん自身の女優としての仕事も、テレビ・ドラマの主役が回ってくるなど上り坂に入った頃、乳がんという更なる試練が、音無さんに降りかかったのです。

ご主人の支えにより、乳房全摘手術を決意された音無さんは、乳がんになった事も、全摘手術をした事も、隠し通す決心をするのですが、やがて、秘密にしようと決心した事が心の重荷となり、三つ目の大きな試練であるうつ病を患う事になるのです。

病気の症状は、次第に悪化し、自分の体であって自分の体でないような極限状態の中で、死ぬことばかり考える日々が続きますが、「死にたい」と口にする音無さんに、ご主人の村井国夫さんは、「ただ生きていてくれるだけでいいから」と言って、懸命に支え続けられました。

或る日、お友達の家に招かれた娘さんを迎えに行った帰り、娘さんが突然、「ママ、どうして笑わないの。お友達のママはいつも笑っていて、すごく楽しいのに」と言ったのを聞き、音無さんは、電気ショックを受けたような衝撃に襲われます。

「わずか7歳にしかならない娘が、母親の暗い表情を敏感に感じ取って、小さな心を痛めていたんだ」と知った音無さんは、「無理をしてでも笑わなければいけない」と言い聞かせながら、鏡の前で笑顔のつくり方を練習するようになり、少しずつ前向きな気持ちに変わっていったそうです。


ご主人の支え


音無美紀子さんが、子供さんの自閉症、ご自身の乳がん手術、そして、うつ病と続く数々の試練を乗り越える事が出来たのは、ご主人の村井国夫さんの大きな支えがあったからである事は言うまでもありませんが、村井さんは、「しっかりしろ」とか「頑張れ」などという激励の言葉は決して口にしませんでした。

癌やうつ病を患っている者にとって、頑張れという激励の言葉ほど、辛いものはありません。患者の心は、励まし、慰め、同情を素直に受け入れられるような心の状態にはないからです。

私も、大学生当時、軽いうつ状態に陥った経験がありますが、うつ状態にある者にとっての救いは、心の中に鬱積している様々な思いを、黙って受け止めてくれる人が周囲にいる事です。

思いつめている心を、ただ黙って受け止めてくれる人がいるだけでいいのです。

音無さんにとって村井さんというお方も、きっとそういう存在だったのではないでしょうか。不安と絶望に打ちのめされている音無さんの心を黙って抱きしめ、在るがままを受け止めておられたに違いありません。

ご夫婦が歩まれた道のりは、決して平坦ではありませんでしたが、やがて、死ぬことばかり考えていた日々が嘘であったかのように、音無美紀子さんは本来の健康を取り戻され、晴れて還暦の日を迎えられたのです。

そして、還暦祝いのパーティで、病いと真正面から向き合い、苦しみを癒す大きな支えとなってくれたご主人やご家族に感謝の気持ちを伝えたいと、沢田さんに電話をしてこられたのです。

沢田さんの歌を聴かれた村井さんは、「僕こそ、君にお礼を言わなければいけない。君が病気にならなければ、僕はもっと横柄で、どうしようもない人間になっていたかもしれない。君のお陰で、僕は傲慢で、鼻持ちならない人間にならずに済んだんだ。いま僕は、子供たちを生んでくれてありがとう、乳がんとうつ病になってくれてありがとうと言いたい気持ちでいっぱいだ」と言って、音無さんに感謝といたわりの言葉を述べられたそうです。

沢田知加子さんは、ステージ上で「病気を克服された音無美紀子さんの思いも凄いと思いましたが、ご主人の音無さんに対する深い愛情にも、深い感銘を受けました」と語っておられましたが、順風の時よりも、苦しい逆風の時にこそ、夫婦の絆、家族の絆、人と人とのつながりがいかに大切であるかを、一人でも多くの人々に伝えたいという沢田さんの熱意が、ひしひしと伝わってくる感動の2時間でした。


未知との遭遇


爽やかな気持ちに包まれたコンサートが終わり外に出ると、辺り一面、深い霧に包まれ、まるでハリウッド映画の「未知との遭遇」の一場面を見るような光景が広がっていました。

否、沢田知加子という歌手のコンサートを初めて聞いた私にとって、「未知との遭遇」は、感動を与えて下さった沢田知加子さんのステージそのものだったのかも知れません。

濃霧が立ちこめる中、車を走らせながら、「この感動を何かの形で残したい」という思いが、沸々と湧き上がり、やがて「絆〜KIZUNA」という曲が生まれました。

この曲は、沢田さんのコンサートに足を運んでいなければ生まれていなかった曲であり、沢田知加子という「未知との遭遇」によって誕生した曲と言ってもいいでしょう。

思えば、平成23年という年は、東日本大震災や東京電力福島第一原発事故、そして相次ぐ自然災害などで、大勢の人々が犠牲になり、避難を余儀なくされ、改めて人間の無力さを痛感した一年でした。

しかし、同時に、人と人とのつながり、親子、夫婦、家族の絆がいかに大切であるかを実感した一年でもあったように思います。

人と人との絆は、ただ傍観しているだけでは結ばれません。たとえ、親子であっても、夫婦であっても、家族であっても、深い絆で結ばれる為には、たゆまない日々の努力が欠かせません。

どんなに辛くても、苦しくても、それに背を向ける事なく、前を向いて生きてゆかなければいけない私達であるからこそ、絆をより太く、より強くする努力を怠ってはならないと思います。

合掌

平成23年12月29日




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